プロフェッショナル

未分類

(ポン)

(黒に背景に白字の文字で)

 

                 あなたに魔法かけます            

 

 

(ナレーション)

 

これは、先日イングランドのクラブチームへの移籍が決定した選手の入団会見の様子である。

 

(選手)

 

このチームの一員になることができ誇りに思います。全身全霊でクラブの勝利に貢献したいです。

 

 

(ナレーション)

 

この様子をはるか遠く日本で見守る男がいた。

 

 

(Maruyama da Gunma)

 

(会見の様子を見ながら)彼自身スタイルがいいので、スーツがきれいに着こなせていてうらやましいですね(笑) 自分はお尻にヴォリュームがないのでスラックス履くとだぼついちゃって。

 

 

(ナレーション)

 

この時の選手のスーツのスタイリングは、新たな挑戦をする選手を凛々しく見せると同時にその親しみやすいキャラクターも伝えているとして、翌日の紙面で喝采を受けた。

 

手掛けたのは、日本人のスタイリスト Maruyama da Gunma。

 

クライアントはスポーツ選手の他に、上場企業の役員など100名近くを抱える。

 

スタイリングによって、数々の国際会議や商談の成功に貢献してきた。

 

 

(別のクライアント)

 

私にとってスーツは、戦闘服。それがきまるかきまらないかで、その日の出来に影響します。Maruyama da Gunmaはその場面にふさわしいだけでなく、私自身のキャラクターまで引き出してくれる。しかも自分自身が今まで知らなかった一面を引き出してくれます。

 

(ナレーション)

 

海外で挑戦する人々を服で支え、着る人をいかに見せるのかにすべてを捧げる男の姿がそこにあった。

 

(スガシカオ)

 

♪僕らは位置について…

 

 

このあたりで茶番は終わりにしましょうか 笑

 

しばし自分がプロフェッショナルに出たらを妄想してみました 笑

 

想像することは、現実逃避と言われてしまいますが、ファンタジー(幻想)が大きな力を発揮することも大いにあります。服は特にそうかなと思います。

 

 

本題に入りましょうか、今回はプロフェッショナルについて少し書きたいと思います。

 

 

なぜかというと、私自身仕事をしている以上、番組に出るような人と比較できませんが、プロフェッショナルとしての働きが求めらていると最近感じたからです。

 

 

先日お店(アパレル)でバッグの接客を女性のお客様にしていました。

 

いくつかのバッグを紹介した後で、ある一つのバッグでお客様が悩んでいました。

 

それは色の組み合わせが、手持ちの服と合うかどうかでした。

 

それらの色を確認した上で、こう合わせたらどうでしょうかとお伝えした後で、

 

そのお客様は

 

「プロの方が言うのであれば間違いないね」と一緒に来ていた旦那さんに話していました。

 

私は「プロ」という言葉を聞いたとき、ドキッとしてしまいました。

 

私はこの業界に入ってまだ一年半ほど。

 

まだまだ経験不足でなんならお客様のほうが詳しいくらいのこともあります。

 

そのような状態のため、自分自身のことを「プロ」と考えたことはなく、不甲斐なくその言葉を聞いたときにドキッとしてしまいました。

 

今まで「プロ」という言葉に対して、スポーツ選手や演奏家、医師や弁護士などの専門性が高い仕事だけに当てはまるものであると考えていました。

 

私は、あるブランドの販売員をしていますがそこで働く以上(ネームバリューも含め)、そのブランドの販売員であれば、知識があり、適切にアドヴァイスをくれる人、すなわちプロフェッショナルとみなされていると、この時初めて知りました。

 

考えの甘さが身に沁みました。

 

資格が必要なものや特殊な職業だけがプロフェッショナルに該当するのではなく、我々の世界は、私のような未熟者も含めた「プロフェッショナル」の仕事によって成立していますと思いました。

 

しかし、今の自分がしている仕事の内容はプロフェッショナルとはほど遠いものです。

 

何かが足りないことはわかっていますが、そもそも何をもってプロフェッショナルと言えるのか。

 

私にはまだ分かりません。

 

profession(職業)の語源はラテン語で「皆の前で述べること」「公式に表明すること」です。

(参考 伊和中辞典〈第2版〉 池田廉 編 小学館 1983年 p.1191)

 

自分自身が、他の人に向かって「私は〇〇をしている」と自信をもって言えることが一つの指標なのかもしれません。

 

 

私の今までの仕事ぶりをふりかえった時に、皆の前でそ結果を堂々と表明できるのか。

 

今までの私はとてもではないが、言えません。

 

私の場合は「一応」などの枕詞を就けてしまうと思います。

 

ただ、まずはその自覚が芽生えてきただけでもましなのかもしれません。

 

一応、番組のお決まりの方法でお開きにしたいと思います。

 

 

(字幕)

        あなたにとってプロフェッショナルとは

 

 

 

 

 

 

(Maruyama da Gunma)

 

        そうですね。まだよくわかりません。私自身模索中です。

 

 

(スガシカオ)

 

 ♪あと一歩だけ、前に 進もう

 

そう、それがわかるため(なるため)には前に進むしかありません。

 

それではみなさんCiao Ciao.

 

〈参考文献〉

伊和中辞典〈第2版〉 池田廉 編 小学館 1983年