ジャニーズの曲が好きでよく聴きます。
小学生の頃は、嵐やスマップ、TOKIO、V6などどのグループも勢いがある時期でした。
その当時流れていた歌は全部歌えなくともサビのところは口ずさめるものです。
今はそのような歌がジャニーズに限らず少なくなってしまい、少しさびしい思いもします。
そして流行りの歌もほとんどわからなくなりました。
音楽番組を少し前に見ましたが、最近のものほとんどわかりませんでした。
しかし、同じ番組内で紹介されていた「懐メロ」ランキングの方は大体わかりました。
小さいころは、そのような「懐メロ」ランキングは蚊帳の外でしたが、今はしっかりと中に入ることができているのは「ああ、自分もそれなりに年を重ねたのか」としみじみ感じます。
この昔の歌に向かう気持ちは最近加速していて、70年代、80年代の歌を最近はよく聞いています。
そしてジャニーズの曲もどちらかと言うと90年代くらいの少し古い曲が好きです。
KinKi Kidsの『硝子の少年』は特に好きで、カラオケでもよく歌っていました。
KinKi Kidsだと『硝子の少年』が一番好きではありますが、『愛されるよりも愛したい』も好きな曲です。
その歌詞に、
ギリギリのオトナたちが
積み重ねてるすべてのもの
壊さなきゃ新しい明日は来ない
「♪愛されるよりも愛したいマジで.. 」と続いていきます。
この歌は1998年にリリースされましたが、前述の歌詞は今の日本のあらゆる現状に当てはまりそうです。
そして、これは「文系の学部は大学に必要なのか」という私が大学を卒業した2018年に盛んに議論されていたことにも当てはまると思います。
ギリギリのオトナたちが積み上げてきたものを、さらにギリギリのオトナたちが変えようとする。
これはもうカオスです。
大学に在籍していた当時の私は、明確な答えがあるわけではないが文系の学部はなんとなく必要であると漠然としか思っていませんでした。
私も文学部で、美学・西洋美術史学科に所属していました。
他の記事ですでに書きましたが、西洋美術史を学ぶ意義については考えましたが、なぜその学科が存在するのか、どうして必要なのか明確な答えを持ち合わせていませんでした。
もう一歩踏み込むと、芸術も世の中に必要と言われているが、果たして全ての人にとって重要で、必要な存在であるかと言われればそうとも思いません。
私はそれが好きなため、美術館によく行きますが、全ての人がそうではありません。
別に美術館に行かなくても、別の方法で幸福を高めてくれることは数多くあります。
そう考えてみると文系の学部はもちろんですが、理系の学問においてもこの世の中に絶対的に必要な学部というものは存在しないのではと思います。
今このような世の中の状況であるから、あるものが必要に「みえている」だけだと思います。
しかし、我々文系の人間が、理系の人間の「お前たちの存在意義は何なんだ」という難しい質問に手をこまねいていることをいいことに国ぐるみで、圧力をかけてきます。
「ではあなたたちはどうしてその学科が必要と思いますか?」「その学部を残して、こちらの学部をなくす根拠は何ですか?」に対して彼らは答えられるのでしょうか。
ここで断っておきますが、私は文系の学部に所属していたので、こうして文系の学部を絶対になくしてはいけないと言いたいのではありません。
今の私の考えでは、どの学部も学科も必要であると思います。しかしこれが絶対に必要、これは絶対に必要でないと言えるものはない、そう考えています。
大学だけでなく、教育において大事なことは興味を持ったことをとことん追求できる環境があることだと思います。
人間が興味を持つことは人それぞれ異なります。
興味をもったことから、世の中と自分のかかわり方、自分、他者を知っていきます。そこからさらに別の領域に広がり、他の事柄にも関連をもち始め人間としてカルティベートされていきます。
だからこそ、その興味、好きを深めていくことができる環境、つまり選択できる学部や学科をどれだけ用意しておくことが大学では重要だと思います。
もし日本にアーセナル(ロンドンのサッカーチーム)のファンがものすごい数おり(実際かなりの数がいるとは思いますが)、そういった人々のために「アーセナル学科」というものがどこかの大学でできてもいいと思っています。
今は多様化が進んでいるとは言いますが、私もそうですが日本は一つの価値観・考え方に縛られすぎているように感じます。
お金・効率・役立つなど一つの尺度でしか見ることができていません。
我々はそのような画一的な尺度をしらずしらず子供の時に身に着けて、あるいは身につけさせられてしまったのかもしれません。
私は今そのようなギリギリのオトナたちが、積み上げてきたもの壊すことに苦労しています。そしてそれを壊すことはこれからも続いていきます。
そうしなければ、「新しい明日は来ない」でしょう。
それではみなさんCiao Ciao.