現在オンラインでイタリア語の授業を受けています。
あるサイトを利用しているのですが、多くの先生の中から、選ぶことができます。
そのため、語学学校に通うとよくある、「先生と相性が合わない」ということが少なくできます。
ただ登録されている先生の数が言語によっては多いので、その中から話したときの感じや話題の合致、その人の授業スタイルなど様々な要素が合致する先生を見つけることはなかなか難しいです。
しかし、幸い1年ほど前に、自分にとって理想的な先生を見つけたのでその方と毎週レッスンをしています。
その方はミラノに在住で、劇場で働いています。
俳優として演技をすることはもちろんですが、脚本を書いたりと様々やっているそうです。
また、美術やクラシック音楽、ファッションに関しても興味をもっているため自分の話すことに対してとても興味をもって聞いてくれるためとても話やすいです。
あるレッスンの時、最近私が映画をよく見ている話をしました。
そうすると
「友達から面白いと聞いたからぜひ見てみな」と言われた映画があります。
クラシック音楽に関わる映画だし、映画で使われる音楽も楽しめるんじゃないとのことでした。
その映画は「レディー マエストロ」というオランダ映画です。
(出典:シネマトゥデイ )
女性指揮者の草分け的存在である、アントニア・ブリコが主人公です。
脚色が一部過ぎるところもありましたが、クラシックの名曲とともにストーリーも楽しめると思います。
さて、その映画の中で私が特に印象に残っているシーンがあります。
当時のクラシック音楽界は男性社会。
演奏者も指揮者もほぼ男性でした。
その中で、指揮者として多くの男性をまとめなければなりません。
当然、女性に対して当時懐疑の目が多かったため団員はなかなかアントニアの指示に従おうともしません。
どのようないきさつからかは忘れてしまいましたが、
団員に対して、アントニアはこういう場面があります。
「練習を怠ると初日で自分が気づき 2日で団員が気づく そして3日で観衆が気づく」
プロとしてもそうですが、女性の指揮者がほとんどいなかった中で、男性よりも一層の努力をしなければならなかった状況であったからこそ出てきた言葉であると思いました。
準備・練習を怠っていると、自分が一番よくわかります。
何でもそうですが、特に仕事の時にそれを感じます。昨日の出来事の振り返りができていない、課題にの整理と対策ができていないまま仕事に臨むと、迷いとなって行動に表れます。
そして、その迷いや準備の不十分さがが同僚にも当然伝わります。そして、それがお客様にも伝わります。
今、毎日1時間仕事に関することの学びの時間を確保するようにしています。
それは前述の準備が不十分な状態で次の日に臨んでいる、毎日行き当たりばったりで積み重ねができていないからです。
最初はたかが1時間だと思っていましたが、これが意外と難しいです。
私の意思に弱さも相まって、特に休み前の夜にリラックスしすぎてしまいます。
そのため、やらない、あるいは1時間未満で終わってしまうことが多々あります。
前回の記事で書いたような「気持ち」や「意識」の問題が私にはあります。
続けることと気持ち・意識はDNAの2重螺旋のように絡み合いながら、深まっていくものだと思います。
あるスーツの本に書いてありましたが、かつてイギリスが巨大な帝国を築くことができたのは、「ドレスコード」があったからであると書かれていました。
「そんなわけあるか」と思いましたが、どうもあながち間違っていないかもしれません。
ルールを守るということは常になにかしらを意識して、それを続けていなければいけません。そうすることで続けてきたことに対する自信が生まれます。
その結果、さらにそれを守り続けようとし、さらに自信が高まります。
暑い時でも痩せ我慢して、スーツ着てるなんてバカだなと思ってはいけないわけです。
話が少しそれましたが、「続けること」これだけで偉業だと思います。
まずは形から入り、続けてていくことでやらないと調子が崩れるくらい日々の生活に溶け込めるよう、自分で決めたことは続けていきたいと思います。
それではみなさんCiao Ciao.
〈参考文献〉
中野香織著 『スーツの神話』 平成12年 文春新書