就職活動中の出来事
就活の時の話なので、3年前の話になります。
ある企業の最終面接で、社長を含めた幹部の方々を前にしました。
その中で、留学の話を聞かれました。
質問は
「留学中に一番苦労したことは」
でした。
自分は迷わず「イタリア語の習得」と答えました。
でどのようにしたら、話せるようになったのかを具体的にとった行動を含めて話をしました。
話し終わると一言
「そりゃうまくなるよね」
そのときは自分も就活で失敗だらけだったので、その方が言った先ほどの言葉に対して何も返せませんでした。
面接後自分の説明の仕方が悪かったのか、あるいは内容がいけなかったのかいろいろ考えました。
最初は面接でうまく話すことができなかった、自分を責めていましたがこれはこれでいいのではと思うようになりました。
面接では語学の上達に関して話しました。
結論としては、語学が上達し、ある程度現地の方々にも褒められるくらい上手くなったというものでした。
面接官の方々の頭の中には
留学=語学が「絶対に」上達する
という思考回路ができていたと思います。
留学すれば自然に語学もうまくなるもんだと思っているわけです。
そのために自分が面接で話したことがあまり刺さらなかったのかなと思いました。
(何度も言うようですが、自分の説明も悪かったと思います)
語学を習得すること
正直に言いますと自分も留学をする前は、留学すれば勝手に語学は上達するもんだと思っていました。
あらゆることでそうですが、勝手にうまくなっていくものなんてものはありません。
そのため留学早々にこの幻想はすぐに消えました。
留学して語学が堪能になった人を結構見ましたが、彼らは留学中にその国で一生懸命勉強したからこうして流暢になったのだなと彼らの努力に脱帽しました。
そして、その上達するためにはどうしたらうまくなるのか、考え、実行、継続、うまくいかなかったらまた考え、実行… と地道な努力の積み重ねがあったのだなと自分が留学したことで身をもって実感しました。
イタリアでの最初の2、3か月はなかなか上達せずに落ち込む一方でした。
しかし、その中でいろいろアクションを起こしていくうちにだんだんと自分のイタリア語が形になっていきました。
そして、帰国がもう少しとなった時に友人と話している時にいつもだったら止まってしまっていたであろうとところで、自然に次の言葉が出た時は何ともいえない、いままで味わったことのない達成感を感じました。
自分で経験することの重要性
自分と面接官の方々の間にある違いは何でしょうか。
それは「経験・体験」の有無です。
自分は「留学して語学が上達した」ということを自身の経験を通して知っていて、自分の言葉で話すことができます。
一方面接官の方々は「留学すると語学が上達する」ということを情報としては知っています。
しかし、経験をしたことがないので、どこかで得た情報や勝手な思い込みから自分の言葉で話すことはできません。
「留学すれば、語学が上達するということ」を自分も面接官の方も分かっています。
しかし決定的に異なっているのは「経験」、「自分の言葉で語ることができる」という点です。
みなさんもこんな経験はないでしょうか。
自分が必死になって、時間をかけて考えて「これはいい考えじゃないか」と思っていたら、あるとき読んだ本ですでにもっとうまく説明されていたなんてことが。
でも自分はそこでがっかりする必要はないと思います。
なぜかというとその考え方を得るまでに重ねた思考や行動の方がよっぽど重要だからです。
だからたとえあなたが思いついたことが、世間で繰り返し言われていることで、なんか新しさがないなと思ってもそれでいいのです。
そして、そこに至るまでのあなたが考えたこと経験したことに基づき自分の言葉で語っている方が大事なのです。
自分の意見を言ってみる
私もそうですが、多くの方々が自分が考えたことにあまり自信を持っていません。
しかし、以前読んだ本にも書いてありましたがほかの人と差別化するための最大の武器は「自分自身の人生」です。
つまりあなた自身すでに他との差別化がすでにされているわけです。
自分と全く同じ人生を過ごしてきた人はいないわけですし、これから先もいません。
だから、考えることが違って当然なんです。
無理に他人の意見に合わせる必要もありません。
同じ意見を求めているのであればあなたに聞く必要はありません。
他の意見が聞きたいからあなたに聞いているのです。
どうか自分の可能性を自分で狭めないでください。
自分がよくないと思っていても、相手にはすごくいいと思えることもあります。
だから、自分の意見を言うときはどっかから知ったものを受け売りするのではなく自分の経験と結び付け自分の言葉で話してください。
かくいう私も自分自身に自信がないので、他の人の考えを受け売りしがちです。
しかし、そこには自分の考えや経験がないとても内容のない意見になってしまします。
それは悲しいことです。
これは自分がなかなかできていないことであり、これからも身に着けていかなければいけないところです。
自分の考えを話すことは勇気がいることです。批判されるかもしれません。でもそうして他人の意見とぶつかることで、さらなる突破口は開けてきます。
当たり前ですが人間は一人一人違います。意見なんて違ってあたりまえなんです。
どうか怖がらず自分の考えを、自分の言葉で語ってみてください。
きっと新たな世界が見えてくるはずです。
最後に皆さんにエールを
Forza!!!