いただいた誕生日プレゼント
3月が誕生日の友人にプレゼントをすることになりました。
この前プレゼントをもらったお返しとして。
自分は去年の11月が誕生日で素敵な名刺入れをいただきました。
オロビアンコのボルドー色の名刺入れです。
それまでは100円ショップの名刺入れでした。
それを商談などの際に使っていたので、今アパレルで働いている自分から見ればよくもそんなことができたなと思っています。
知らないって怖いですね (笑)
いいものをプレゼントしてもらえたのはうれしかったのですが、それ以上にうれしかったのは名刺入れにしたくれた理由です。
そこにはしっかりとストーリーがありました。
まずは色
ボルドー色にしてくれたのは、
自分が普段持ち歩かなそうな色・程よく目立つ色
だからでした。
またイタリアのブランドにしてくれたのは、
名刺交換の際そこから話が発展するよう
にでした。
「イタリアに1年間留学していたので、名刺をきっかけに自分の得意なイタリアの話に持ち込めるはずだよとそこから話が広がって商談もうまく進むはずだよ」
と彼は言ってくれました。
この名刺のブランドはオロビアンコ
イタリア語で
Oro(オーロ) が 金 + bianco(ビアンコ) が 白 = プラチナ という意味
まず相手の方から名刺入れについて言われた時に
「いやーこれは友人からプレゼントしていただいたもので、イタリアのオロビアンコというブランドののものです」から話が始まります。
次に先ほどの名前の由来を話せば、相手の方から
「Maruyama da Gunma さんはイタリア語できるんですね」
という話につながり、「自分が留学していたことなど話せるでしょ」 と友人は言っていました。
そこまでかんがえてくれているとは思わず、恐れ入ってしまった。
ストーリーを作ることの重要性
ここで自分が感じたことは
ストーリーを作ることの重要性です。
それは誰にでも当てはまるものではなく、その人だけにしか当てはまらないパーソナライズされたものでないといけません。
その人の歴史、仕事、興味、趣味などのライフスタイルや人生観などを知ったうえでストーリーを構築しなくてはいけません。
何かを売る時は、もちろんものの機能や性能が良いというのは大前提としてあります。
しかも今はいい機能が生み出されると他の企業に真似をされてすぐに特徴が無くなり、どこも同じようなものになってしまいます。
そこで重要になってくるのが、見えない価値(ストーリー)です。
ブランド品がなぜ高いかというと商品にこの「見えない価値」が上乗せされているからです。
ブランドの哲学、それまでの歴史、創始者の伝説、社会的な認知度やステータスなどです。
しかしこれらに一貫していることは「ストーリー」という要素です。
消費者はそのブランドのストーリーに共感するので買うわけであります。
「ストーリー」はブランドに限ったことではなく、様々な場面で求められています。
営業の方であれば、例えばこのシステムの性能を説明するのではなく、導入することでその会社がどうよくなるのか・どんないいことが起こるのかを具体的にイメージさせなくてはいけません。
自分も今接客業をしていますが、ストーリーの重要性は日々言われているところです。
そのお客様がどういった場面で使えるのか、それを持つことでどうなるのか、それを示さないと売ることはなかなかできません。
話は少しそれますが、エルメスやルイ・ヴィトンなどのヨーロッパのラグジュアリーブランドはこの見えない価値を生み出すことが非常にうまいところです。
それはヨーロッパの国々には長い歴史があり、由緒正しい王族が存在していたからです。
そういった王族の人々が使っていたことによるある意味での「権威付け」がなされています。
日本でも「天皇家御用達」などの宣伝文句がついている商品がありますがそんな感じです。
ルイ・ヴィトンも人の名前で、彼はもともとフランス皇帝一族御用達の木箱職人兼梱包屋でした。
現在でもヨーロッパの見えないものに価値を与える伝統は健在です。
最近導入されたデジタル課税もそうですし、SDGsもヨーロッパで生まれた考え方です。
今では中国や東南アジアを中心とするアジア諸国と日本との結びつきが深くなってきています。
日本企業も当然そちらに力を入れています。
その一方でヨーロッパ市場はシェアも低いですし、これからの成長もアジアに比べるとその率は低いでしょう。
しかしながらヨーロッパの国々は先ほどから述べているように、見えない概念・価値を生み出すことが得意です。
それによって彼らは世界のルールをつくり、世界を動かしています。
だからこそヨーロッパの市場は自分はまだまだ重要であると思います。
世界の大きな流れを彼らが牛耳っている以上、それに逆行したり無視したりしたような企業活動を取ることはその企業の存続を危うくすることにつながります。
経済規模で言いますとヨーロッパはアジア諸国よりも小さいです。
ですが、お金という尺度から離れた時に、上記の理由からヨーロッパという市場の重要性が見えてくるのではないかと思います。
今回のプレゼントのストーリー
話がだいぶ離れてしましましたので、友人のプレゼントの話に戻ります。
今回は彼からのリクエストでワインにすることにしました。
前回の彼の誕生日にヴェネトのスパークリングである「プロセッコ」をプレゼントしたところ大変喜んでくれたからです。
なぜプロセッコにしたかというと彼と自分の思い出の土地だったからです。
友人は大学の時に知り合い自分の留学先だったヴェネツィアで親交を深めました。
その時彼もウィーンに留学していたので、その際にヴェネツィアに遊びに来てくれ、一緒にいろいろな場所をまわりました。
自分にはこういった思い出があったので、プロセッコをプレゼントとして渡した後で、上記のようにその理由を説明しました。
渡したとたんに彼もすぐ自分の趣旨を理解してくれた時はとてもうれしかったです。
ただ今度は彼に当てられないように、かつその理由を説明したときにあっと言わせるよなワインを選びたいと思っています。
予算は2万円
赤と白一本ずつ
最初に白から
白は東京で造られたものにしようと考えています。
(最近では東京都内に醸造所を持っているところも増えていると聞いています。)
私達は大学卒業後ともに東京で社会人生活を始めました。
東京で、我々はまだまだフレッシュで未熟なサラリーマンで飲み会のたびに、会社のことや将来のことについてああでもないこうでもないと話しました。
東京はそんな駆け出しの自分たちの思い出の地です。
東京という土地、また自分たちがういういしいということでフレッシュ感を楽しめる白ワインにという結論に。
そのため、一本目は東京の白ワインにしました。
次に赤
赤はミラノなどの都市があるロンバルディア州のワインにすることにしました。
自分も彼も将来ヨーロッパで働くことを考えています。
将来イタリアで再開するとしたら、イタリアの経済の中心地であるミラノかなと思いました。
ミラノではバローロなどに使われるネッビオーロというブドウの品種がキアヴェンナスカという別名で知られています。このキアヴェンナスカを使用したワインは熟成にむき5年ほど持つそうです。
そのため、ミラノの地で再会した際に飲めるようにということ、またワインが熟成して美味しくなるように自分たちもこのワインのように成熟した状態で一緒に飲むという意味を込めようと思っています。
さらにこれは先ほどのプロセッコからつながっていて、
プロセッコのヴェネトの地が「過去」
東京(白ワイン)が「現在」
ミラノ(赤ワイン)が「未来」
というようにしています。
これを当てられてしまったら、どうしようかと思いますがとにかく彼が喜んでくれることを祈ってワイン選びをしたいと思います!
話があっちに行ったりこっちに行ったりしてしまいましたが、みなさんもプレゼントに時間をかけてみてはいかがでしょうか?
きっとプレゼントも喜んでもらえると思いますが、それを選ぶためにいろいろ考えてくれたことのほうが嬉しいと思ってくれるはずです!
もしプレゼント選びにお困りの方がおりましたら下記までメッセージください!
微力ながらお手伝いさせていただきます!