言語によって性格が変わる?

イタリア語

日本語学科のルームメイト

ヴェネツィアに一年間留学中イタリア人の方とルームシェアをしていました。

彼が日本語学科ということもあり、イタリア語で話したり日本語で話したりしていました。

このアパートには自分と彼を含め5人で住んでしました。

食事のタイミングが被った時は、キッチンで一緒にご飯を食べながら談笑したものです。

当時はまだイタリア語がそこまでできてなかったので、わからないことがあると彼が日本語に訳してくれました。

その時思ったのは

 

日本語話してるときと、イタリア語話している時の雰囲気が違うぞということでした。

 

日本語で話している時は やさしくて・おっとりした雰囲気 (彼はいつでもやさしい方でした)

イタリア語で話している時は 少しアグレッシブで、ちょっぴり攻撃的な雰囲気

 

よく海外の方が日本人の方はやさしくて、親切というのをテレビの番組などで聞きます。

それはもちろんそういった行動をしているゆえだと思いますが、日本語のやさしい響きも影響しているのではないかと思います。

気のせいかと思いますが、日本語学科の友人たちはみんなやさしい印象の方が多かった気がします (笑)

知り合いの方で中国に留学経験がある方に「言語によって性格変わりますよね」話したところ、「確かにそうかもね」とおっしゃっていました。

「これは日本語とイタリア語だけじゃないんじゃ?」と思います。

自分がイタリア語を話すとき

自分自身の場合

・日本語の時

どこか自信なさげに、声が小さくなり、また冗談を言わないいわゆる根暗のようなしゃ       べり方

・イタリア語の時

少しばかり気持ちも上向きになったり、冗談の1つや2つ言えるようになったりと、ちょっとばかり陽気

 

留学中にイタリア語がなかなか上達しなくてとある日本人の方に話したときに、半分冗談半分本気で

「お酒少し飲んでから会話の練習してみたら?」とおっしゃっていました。

その時はまさかと思っていますが、今考えるともっと実践投入してもよかったかなと思いました。

イタリア語がしゃべると陽気になる言語であるとすれば、最初から自分が陽気になっておけば日本語脳からイタリア語脳へ切り替える手間も省けます。

それに加えて、アルコールで少し神経も鈍くなるので、少しばかり間違えても構わず話し続ける大胆さも得ることができますね。

日本語はなぜやさしい響きなのか

少し話は外れてしまいますが、

次の2つの分を比べた時どちらのほうがやさしい印象を受けますか?

1.お疲れさまでした
2.おつかれさまでした

1は漢字表記を含めたもの
2は平仮名だけのもの

自分は圧倒的に2番の方がやさしい印象を受けます。

「なぜか?」それは漢字を使用していていないからです。

漢字を使うとどこか強い印象を受けますが、ひらがなだけの場合だとどこか丸い印象でやさしい雰囲気を帯びています。

そのため、自分はメールやラインで「おつかれさまです」を送る時、意図的にすべて平仮名で書きます。

そっちのほうが、いたわっている感じがするからです。

海外の日本語学習者の方が勉強するのは、おそらく漢字よりもひらがなでしょう。

書きながら覚える段階で、このひらがな、ひいては日本語のやさしい雰囲気が刷り込まれていくのではないかと思います。

そうなることで、話すときも書かれた平仮名の雰囲気をまといながら話すので日本語を話しているとおっとりとやさしい印象になるのではないでしょうか?

日本語は、ヨーロッパの言語の話す文化と異なり、書く文化であると思います。

日本語が書く文化である例として、大学の授業中にある先生があるフランス語教師のエピソードを話していました。

そのクラスである時、日本人の生徒に先生が質問をしました。

その生徒はなんとか思い出そうとして、ある行動をとりました。

それは、空中でスペルを書くようなしぐさでした。

その行動を見てそのフランス人の先生はとても驚いたそうです。

このように日本語はとても「書く」という行為と結びついた言語であるため、最初の平仮名を書きながら覚える段階で日本語のやさしい雰囲気を学習者がまとうのかもしれないです。

その結果日本語を話している時は、イタリア語とは異なり柔らかい印象を受けてしまうのかもしれません。

あなたがもしタンデムパートナーと言語交換をしているのであれば、相手が話す言語によって印象が変わるかどうか注意してみると言語学習の別の面白い面が見つかるかもしれないですね!