そうだオートラントいこう
ヴェネツィア留学中に2週間ほど南イタリアへ旅行に行きました。
その中でも印象に残っている都市のひとつがオートラントです。
そもそも計画を立てている段階で、オートラントは全く知りませんでした。
きっかけは、一緒に住んでいた日本人学科の友人です。
ある日、今度南イタリア行ってくると話したとき
「オートラントって知ってる?」
と聞かれました。
その前にレッチェに行くと話していたので、そこに行くのであればぜひオートラントにもということでした。
彼がなぜこの町をお勧めしてくれたかというと、以前英文学を勉強していたからです。
彼曰く、イギリスの作家ホレス・ウォルポールの『オトラント城奇譚』という作品の舞台だそうです。https://ja.wikipedia.org/wiki/ホレス・ウォルポール
せっかく勧めてもらったのでせっかくなので行ってみることにしました。
いざオートラントへ
前日の7時間の列車の旅(ヴェネツィア―レッチェ)で少しばかり疲れていましたが、朝一でオートラントに行くためにレッチェの駅へ。
前日にネットで、チケットは購入済み。
出発時間になったが、一向に出発の気配なし。
隣の男性に確認するところオートラント行きで間違いなさそう…
しかしなかなか発車しない…
15分くらいたったでしょうか。
電車が空気を読んで「そろそろ出発して問題ないよな」という雰囲気を出しながら出発。
時刻表は下記のように一様ある。一様…
さすが南イタリアだと思いました。
オートランドまでの道のりもサボテンのような植物があったり、オリーブ畑があったりと北イタリアとはまったく別の風景。
ここは本当に同じイタリアなのかと思いました。
風景からのみでわかるわけはありませんが、イタリアで北と南がよく比較される一端を垣間見たような気がしました。
2回乗り換えののち、1時間30分ほどでオートラントに到着。
オートラントの中心部へ
朝8時30くらいに着いたので町にはまだ人が全然いませんでした。
イタリアの南も南。
ずいぶんと遠くまで来たものだなと思いました。
地図で見るとココ
駅を出て中心部に向かいます。
このような坂道を下っていくと、海岸沿いのお店が並んでいる一帯につきました。
朝早いこともありほとんど人がいませんでした。
しかしながら、まず驚いたのは海の美しさ。
自分がイタリアの海と聞いて想像していたのはまさにこのような感じでした。
(ヴェネツィアの海とは大違いです… 比べるべきではないとは思いますが…)
ちなみにヴェネツィアの海はこんな感じです。
天気も良く、海の美しさもより一層際立っていました。
海を後にして、オトラントの町の中心部に向かいました。
白が印象的な巨大な城壁がまず出迎えてくれました。
オスマントルコに攻められたこともある城塞都市だったため、道は少し狭め。
ただ、青空と白い建物のコントラストが美しい。
しばらくのぼっていくと、左手に教会を発見。
ロマネスク様式の堅牢な感じがいいですね。
中に入ってみました。
中に入ると床のモザイクに目を奪われました。
動物の図柄がどこかコミカルで少しマンガチックで面白いですね。
さらに地下に降りることができたので進んでみると…
ミサなどをする空間が広がっていました。
柱が規則正しく並んだ美しい空間の一角にこんなものを見つけました。
ルンバ…
ロマネスクと現代文明が同居していてなんだか不思議な感じでした。
教会を出てさらに町の中心部に入っていきました。
お土産屋さんもほとんど空いてません…
ただディスプレイに並んでいる工芸品はきれいですね。
この町は革製品が有名と聞いていたので帰りに室内で使う用のサンダルを購入しました。
こういった小さい街の路地裏はいいですね。
すてきな場所がたくさん見つかります。
大きい都市で、美術館や博物館を回るのもいいですが小さい街でのんびりと散歩するのもいいかもしれないですね。
町の中にホテルがいくつかありましたが、自分もここで1、2泊しておけばなと思いました。
「朝起きて目の前の海を町の上から眺める」素晴らしいと思いませんか?
歩いているともう一つ教会を見つけました。
名前はサン・ピエトロ教会
外観は質実剛健な雰囲気でしたが、内部は…
フレスコ画があまりにきれいに残されていたので、衝撃的でした。
もともとオトラントには美しい海を見ることが目的だったため、まさかこんなに美しいフレスコ画に出会えるとは予想外の驚きでした。
中心部から離れて
中心部を見終えた後で、町から離れて灯台のある岬に行きました。
海は相変わらず美しい
こんな廃墟もありました。
肝心の岬はこんな感じです。
灯台を見た後で、町の中心部に戻りしばらく散策。
お土産屋を少し物色したり、路地をめぐりレッチェに戻りました。
オトラントに来てみて
来た日は天気が良くてラッキーだったなと思いました。
これで天気が悪かったら、海の美しさと町の美しさが半減してしまっていたと思います。
今回来て思ったのは、ぜひ泊っていきたかったなということです。
ヨーロッパの町は昼と夜で町の雰囲気ががらりと変わるのもありますが、この町のゆったりした雰囲気をもっと楽しみたかったなというのがあったからです。
旅行していると、時間的な制限があるのでどうしても予定を詰め込みがちです。
そのため、結局無理して疲れてしまいます。
だから、旅行の最中にこういった小さなすてきな街で、ゆっくりまったり何も考えずに過ごすのも贅沢ではないかと思います!
ぜひレッチェまで来た際は訪れてみてください!
それではみなさん Boun viaggio!