聖フランチェスコの町 アッシジにて

アッシジの聖フランチェスコ教会
旅行記

留学中イタリア各地を旅行しましたが、その中で印象に残っている町の一つがアッシジです。
聖フランチェスコの町、ジョットの作品で知られている町です。

町は小高い丘の上に立っていて、町の中心部は駅から少し離れています。
中心部へは駅からバスが出ています。
切符を買いバスに乗り込みだんだんと町が見えてくるのはとても感動的です。

降りたったバス停からの景色

アッシジには2泊しました。
1日目は町の中心部、2日目は町の少し外れでした。

1日目の夜は町の中心ということで、夜な夜な町中を一人歩いていました。
さすが聖フランチェスコの町!危ない思いは全くしませんでした。
全体的に灰色の石で造られたまちは、街灯の光が反射してとても幻想的でした。

夜のアッシジの街並み

夜のアッシジ

2日目はジョットの作品を見に聖フランチェスコの教会や街の頂上から景色を楽しみました。

アッシジの町からの風景

ジョットもよかったですが、何より一番印象に残っていることは2日目に泊まった宿のご家族です。

町の中心から少し外れたところにあり、素敵なオリーブ畑や教会を抜けた先に宿がありました。

宿への道のりその1(オリーブ畑)

宿への道のりその2

宿への道のり(夕暮れ)

庭付きの一軒家で、畑もついていてそこで女性が畑仕事をしていました。
間違えて一般の民家に紛れ込んでしまったなと思いつつでも場所的にここだよなと思いながらその女性に声をかけました。

名前は忘れてしましましたが、学校で先生をしている方でした。
家族で住んでいる家で、お母さん、娘夫妻もその時に家にいました。

泊まった部屋

部屋からの風景

キッチンを貸してくれるということなので、晩御飯はスーパーで買ってきた食材を使ってその時はまっていたカッペレッティ(詰め物をしたパスタの1種)と料理用の生クリーム(panna da cucina)にしました。

ちょうど最後の仕上げのパスタとクリームをあえているときに、お母さんが鍋を除いてきて、料理だめだしされるんかなと思ったところ
「おまえこの組み合わせするなんて、料理知ってるな!」とお褒めの言葉をいただきました。
勝手に料理には厳しそうなイタリア人のマンマからお墨付きをいただけたのはとてもうれしかったです。

アッシジを訪れた時は訪れた時はクリスマスの少し前、このご家庭ではこの時期になると詰め物のパスタ(確かカッペレッティだったかと…)を作るそうでちょうど作っている最中でした。
マンマがひとつひとつこの道具はこう使うんだとか、こうやって形を作るんだとか作り方を教えてくれました。
家族一緒にわいわいがやがや楽しそうに作っているのをみてこちらまで幸せな気分になりました。
最後には「味見をしてみるか?」と聞かれたので二つ返事でもらいました。

自分が作ったものと違い、コンソメのスープにパスタを浮かべていました。
これがイタリアのマンマの味か!と感動しながら食べました。

食後は「一緒にスケート見る?」と聞かれたので、宿泊していた別のカップルも加わり暖炉がある部屋で楽しくおしゃべり。
アッシジの町のお祭りについて話を聞いたり、今ヴェネツィアに留学中のことなどいろいろ話しました。

イタリア人に少しなった気分を味わいながらいい気持ちで眠りにつきました。

次の日朝食をとるために下に降りていくとマンマがすでに起きてお出迎え。

Ciao! Veneziano! (おはよう!ヴェネツィア人!)

と声をかけてくれました。

何とも粋なことをしてくれるじゃないか!とイタリア人のホスピタリティーというかそれが自然にできてしまうところがすげーなと思いました。

アッシジの町もジョットの作品ももちろん素晴らしかったですが、自分としてはこの宿のご家族と過ごせたことが一番楽しかったです。
アッシジが印象に残っている理由もそれが大きいんじゃないかと思います。

結局人との出会いが旅の最高の思い出なんですね。

自分は一人旅が多いですが、それもあって現地の人と仲良くなってあの時あんなことはなしたなと当時の写真を見ながら思い出されます。